ComfyUIは、Stable Diffusionを始めとする画像生成AIのノードベースのUIです。従来のWeb UIと比較して、画像生成のプロセスを視覚的に、そして非常に柔軟にカスタマイズできる点が最大の特徴であり、初心者でも仕組みを理解しながら効率的に高品質な画像を生成するのに適しています。2026年3月時点では、その効率性と拡張性から、多くのユーザーに支持されています。
ComfyUIの導入準備とインストール
ComfyUIを快適に動作させるためには、ある程度のGPU性能が求められます。
| 項目 | 推奨スペック | 備考 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10/11, macOS, Linux | |
| GPU | NVIDIA GeForce RTX 3060以上 | VRAM 8GB以上が推奨。RTX 4090 (VRAM 24GB)があれば非常に快適です。AMD GPUも対応していますが、NVIDIAの方が安定しています。 |
| CPU | Intel Core i5 / AMD Ryzen 5 以上 | |
| RAM | 16GB以上 | |
| ストレージ | SSD 20GB以上 (モデル除く) | Stable Diffusionモデルの容量により変動。約100GB以上の空きを推奨。 |
1. Pythonのインストール
ComfyUIはPythonで動作します。
1. Pythonの公式サイトからインストーラーをダウンロードします。2026年3月時点では、Python 3.10.x系のバージョンを推奨します。
2. インストーラーを実行する際、必ず「Add Python to PATH」にチェックを入れてください。これにより、コマンドプロンプトからPythonが利用できるようになります。
2. Gitのインストール
ComfyUIのファイルをダウンロードするためにGitを使用します。
1. Gitの公式サイトからインストーラーをダウンロードします。
2. インストーラーの指示に従ってインストールを進めます。特に設定を変更する必要はありません。
3. ComfyUI本体のダウンロードとセットアップ
1. ComfyUIのGitHubリポジトリにアクセスします。
2. 任意の場所にComfyUIをインストールするためのフォルダ(例: C:\ComfyUI)を作成します。
3. 作成したフォルダ内で、Shiftキーを押しながら右クリックし、「PowerShellウィンドウをここで開く」または「コマンドプロンプトをここで開く」を選択します。
4. 以下のコマンドを実行し、ComfyUIのリポジトリをクローンします。
`bash
git clone https://github.com/comfyanonymous/ComfyUI.git .
`
5. クローンが完了したら、ComfyUIフォルダに移動し、必要なPythonライブラリをインストールします。
`bash
cd ComfyUI
pip install -r requirements.txt --extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/cu121
`
> ⚠️ 注意: cu121の部分は、お使いのNVIDIA GPUドライバーのCUDAバージョンに合わせて変更してください。最新のドライバーを使用していれば多くの場合cu121で問題ありません。AMD GPUの場合は--extra-index-url https://download.pytorch.org/whl/rocm5.7のように変更が必要です。
4. Stable Diffusionモデルの準備
ComfyUIで画像を生成するためには、Stable Diffusionモデルが必要です。
1. Hugging FaceやCivitaiなどのサイトから、使用したいStable Diffusionモデル(例: SDXL Base、SD 1.5 Pruned Safetensorsなど)をダウンロードします。ファイルサイズはベースモデルで約4GB〜7GB、LoRAモデルなどは数百MB程度です。
2. ダウンロードしたモデルファイルを、ComfyUIのインストールフォルダ内にある以下のパスに配置します。
* Stable Diffusionモデル (Checkpoint/Safetensors): ComfyUI/models/checkpoints/
* LoRAモデル: ComfyUI/models/loras/
* VAEファイル: ComfyUI/models/vae/
5. ComfyUIの起動
ComfyUIフォルダ内で以下のコマンドを実行します。
python main.py --gpu-only --highvram
💡 ポイント:
--gpu-onlyはGPUのみを使用する設定、--highvramは高VRAM環境での最適化設定です。VRAMが少ない場合は--lowvramを試してください。
起動が成功すると、Webブラウザが自動的に開き、ComfyUIのインターフェースが表示されます。
ComfyUIの基本的な使い方とワークフローの理解
ComfyUIは、画像を生成する一連のプロセスを「ノード」と呼ばれるブロックと、それらを繋ぐ「接続線」で表現します。このノードの組み合わせが「ワークフロー」です。
UIの構成要素
- ノード (Node): 特定の処理(モデルの読み込み、テキストのエンコード、画像の生成など)を行うブロック。
- 接続線 (Connection): ノード間でデータをやり取りするための線。出力ポートから入力ポートへ接続します。
- プロパティパネル: 選択したノードの詳細設定を行うパネル。
初心者向けシンプルワークフローの作成例 (Text-to-Image)
ComfyUIを起動すると、デフォルトでText-to-Imageの基本的なワークフローが表示されます。これを使って、各ノードの役割を理解しましょう。
1. Load Checkpoint (モデルの読み込み)
* modelのドロップダウンリストから、使用したいStable Diffusionモデルを選択します。
2. CLIP Text Encode (Prompt / Negative Prompt)
* CLIP Text Encode (Prompt): 生成したい画像のキーワード(プロンプト)を入力します。例: a girl, cat ears, cozy room, realistic, high quality
* CLIP Text Encode (Negative Prompt): 生成したくない要素(ネガティブプロンプト)を入力します。例: low quality, bad anatomy, deformed, ugly, blurry
3. Sampler (K Sampler)
* seed: 画像生成のシード値。-1に設定すると毎回ランダムなシード値で生成されます。
* steps: サンプリングステップ数。推奨は20〜30ステップです。
* cfg: CFGスケール。プロンプトへの忠実度を調整します。推奨は7〜10です。
* sampler_name: サンプラーの種類。dpmpp_2m_sdeやeuler_aが一般的です。
* scheduler: スケジューラーの種類。karrasやsgm_uniformなどが使われます。
4. VAE Decode (画像をデコード)
* 生成された潜在画像を視覚化可能な画像にデコードします。通常は自動で接続されています。
5. Save Image (画像の保存)
* 生成された画像を保存します。ファイル形式や品質を設定できます。
ワークフローの実行
1. 全てのノードが正しく接続され、パラメータが設定されていることを確認します。
2. 画面右側のプロパティパネル下部にある「Queue Prompt」ボタンをクリックします。
3. ノードが緑色に光りながら処理が進み、最終的にSave Imageノードで画像が生成・表示されます。
💡 ポイント: ノードを右クリックして「Add Node」を選択するか、空白部分をダブルクリックすることで新しいノードを追加できます。
ComfyUIをさらに活用するためのヒント
ワークフローの保存と共有
作成したワークフローは、画像を生成する際に使用した設定と一緒に保存できます。
1. 生成された画像を右クリックし、「Save Image (PNG)」を選択して画像を保存します。
2. このPNG画像にはワークフローのデータが埋め込まれており、ComfyUIにドラッグ&ドロップするだけで、元のワークフローを再現できます。
3. ワークフロー自体をJSONファイルとして保存・読み込みすることも可能です。
カスタムノードの導入 (ComfyUI Manager)
ComfyUIの大きな魅力の一つは、外部のカスタムノードを導入することで機能を拡張できる点です。ComfyUI Managerを導入すると、カスタムノードの管理が格段に楽になります。
1. ComfyUIのGitHubリポジトリからComfyUI Managerをダウンロードします。
2. custom_nodesフォルダにManagerのファイルを配置します。
3. ComfyUIを再起動すると、UIにManagerの項目が追加されます。
4. Managerから「Install Custom Nodes」を選択し、必要なノードを検索・インストールできます。例えば、様々な便利機能を提供する「ComfyUI-Impact-Pack」や「efficiency-nodes-comfyui」などがあります。
これらのステップを踏むことで、ComfyUIの基本的な使い方から、さらに高度な画像生成まで、一歩ずつマスターしていくことができるでしょう。